"壁の中の13年" 第6話
と説し、作業には相当な音もたはずだと指摘した。ところが当の隣民からは、失踪当の夜にきな事音を聞いたという証言は残っていなかった。
捜査がみ始めた頃、の元民がニュースを見て警察へ連絡してきた。
13、田の隣にんでいた伊藤さんだった。
彼女は、美智子が消えてから数の夜に見た景を、ずっと忘れられずにいた。
伊藤さんは平成3当、田の隣にんでいた。美智子とは挨拶を交わす程度の関係だったが、妊娠していたことも、突然いなくなったこともよく覚えていた。事件から数に別の域へ引っ越していたため、が解体されるまで再捜査のことをる会がなかったという。
ニュースで「寝の壁から失踪女性の遺骨」という報を見た瞬、伊藤さんは13のある夜をいした。美智子が消えてから1週ほど経った頃、夜11を過ぎても田にかりがついていた。その頃、誠はまだへ戻っていたため、かりそのものは議ではなかった。
しかし、のに見慣れない乗用が止まっていた。
伊藤さんが2階の窓から何気なくを見ると、の玄関からの男がてきた。は背がく、暗いのスーツを着ていた。もうは作業姿で、はい会話を交わしたあと、同じに乗ってっていった。
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「そのは、親戚か何かだとったんです」
伊藤さんは佐々刑事へそう説した。美智子が失踪し、夫が探し回っている最だったため、兄弟やが集まっていても議ではないと考えた。しかし壁のから遺骨が見つかった今、その夜のが何をしていたのか気になって仕方がなくなったという。
佐々は「背のいスーツ姿の男」という特徴に注目した。誠は当、建設現で働いており、普段から作業を着ていた。対して兄の茂は京の会社員で、スーツ姿ですることがく、も弟よりかった。
平成3の捜査資料をもう度確認すると、茂は失踪当の昼休みに約2会社をれていた。本はへったと説していたが、証するものはない。さらに吉田さんが午1頃に見た「美智子と緒に歩く背のい男性」という証言とも致する能性があった。
問題は、13の移を裏づける資料が残っているかどうかだった。佐々たちは当の速利用記録や会社関係の資料を能な限り追い、をかけて照した。その結果、茂が所していたと致する両番号が、117午に京から埼玉方面へ移していた記録が見つかった。
記録では午1に埼玉方面へ入り、午4頃には京へ戻っていた。
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茂が会社をれていた帯ともおおむね致しており、「そのは京にいた」という13の説はらかな嘘だった。佐々はすぐに茂を呼び、記録を机のへ置いた。
最初、茂は記憶違いだと言い張った。13のことで細かなことは覚えていない、別のと混同している能性があると説した。しかし佐々が美智子の公衆話、午1の目撃証言、両記録を順番に示すと、茂の態度がしずつ変わっていった。
やがて茂は、そのに埼玉へったことだけは認めた。
「美智子さんから話があったんです。話したいことがあるから来てほしいと言われました」
それがスーパーの公衆話からかけられた話だった能性がかった。
「何の話でしたか」
「にきました。でも、誰もいなかった。だから帰りました」
佐々は黙って茂を見た。
「では、なぜ13に警察へそう言わなかったんですか」
茂は「弟の嫁が方になったに会いにったなんて言えば、自分が疑われるとった」と説した。それ自体はあり得ない話ではなかったが、伊藤さんが見た「失踪の夜に田からてきたスーツ姿の男」について尋ねると、茂はらかに揺した。
「その夜はっていません」
声はかった。
だが、線は佐々かられていた。
佐々はこの、茂が13の失踪について、まだ何かなことを隠していると確信した。
茂への事聴取は何度も繰り返された。
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