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"臨月に捨てられた女医、18年後の審判" 第2話

誠実で頼もしい彼の姿に惹かれ、やがて私たちは結婚することとなった。 だが――その華やかな結婚には、義両親から突きつけられた、たったつの絶対な条件がしていたのだ。

『俊彦の妻になるのです。医師などという女を捨てるような仕事は今すぐ辞め、庭に入って夫を支えなさい。武田を継ぐ優秀な男児を産み育てることこそが、あなたのにおける最もな仕事になるのですよ』

義父と義母の徹な差しと、それに同調するように「俺のために庭に入ってくれ」と懇願する俊彦の態度に、私は抗うことができなかった。 血のにじむような努力をねて国資格を勝ち取り、患者の命を救うことに誇りを持っていた私のキャリアは、その瞬、あっけなく断ち切られたのである。

それから、獄のようなが経過した。

どれほど病院へ通い、辛い妊治療に耐えても、私たちのに子供が授かることはなかった。 を追うごとに、義両親からの当たりは容赦のないものへと変わっていった。顔をわせるたびに繰り返される、湿で執拗な嫌の数々。

「妙子さん、まだなの? 俊彦ももう歳ですよ。武田の跡継ぎのことは、体どれほど真剣に考えているのかしらねぇ」 「女としての務めも果たせないで、毎何をして暮らしているんだか」

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自尊を削り取られるようなプレッシャーので、当の私にとって唯の救いとなっていたのは、夫である俊彦の優しい言葉だった。

「母さんたちがああいう嫌を言うのは、気にしないでくれ。俺たち夫婦のペースで、ゆっくりめていけばいいんだよ」

その温かな差しと気遣いに、私はどれほど救われ、涙を流したか分からない。このだけは私の方なのだと、の底から信じ込んでいた。

そして――結婚活からというが過ぎった頃、私の体に奇跡が起きた。 しいさな命が、確かに私の胎内に宿ったのである。

歳にしてようやく訪れた、神様からの奇跡。 これでようやく、私もする夫の子供の母親になれる。義両親とのの確執も氷解し、温かな庭を築くことができるはずだ。 そのの私は、これから始まる未来が、まばゆい希望のに満ち溢れていると信じて疑っていなかった。

だが、妊娠の初期報告を受けた当初にあれほど狂していた義実の空気は、あるを境にして、文字通り氷点まで瞬でえ切った。

妊娠期にわれた定期健診の診断において、お腹の子の性別が「女の子」であると判した。 理由は、ただそれだけのことだった。

暗い超音波検査で、担当医からモニターを指差されながら「元気な女の子ですね」

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と告げられた瞬。 私の隣の丸子に座っていた俊彦が、チッと舌打ちをした音を、私のは決して聞き逃さなかった。彼のは私の肩からすっとれ、その横顔には骨な嫌悪が張り付いていた。

そのの夜、取りの俊彦と共に義実へ性別の報告に訪れると、義両親は隠そうともせずにあからさまな失望とりを表に浮かべた。

「女の子ですって……? まあ! も待たせてせっかく授かったというのに、跡継ぎにもなれない女児だなんて!」 義母がヒステリックに扇子を机に叩きつける。 義父もまた、酷な差しで私を睨み据えた。 「期待れもだしい! この武田総病院の将来を体どう考えているんだ! がっかりだ、本当にがっかりだよ!」

それは、待ち望んでいたはずの初孫に対して向けられる言葉とは、到底えなかった。命を血統の続のための具としか見さない、を持たない者たちの残酷な品定め。 そして、何よりも私のを切り裂いたのは、これまで唯方だとっていた俊彦までもが、彼らと全く同じたい線を私に向けていたことだった。

「まあ、落ち着いてくれよ、父さん。……そもそも、歳という齢で産むんだぞ。まともな子がまれてくるわけがないじゃないか」

「……とし、ひこさん……? あなたまで、実の娘に対してそんなことを言うの……?」

私の震える声に対し、俊彦はややかにを鳴らした。

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