みかん小説
本棚

"離婚11日後、私に9億8000万円が当たった" 第13話

達也には森川のもの。私には同じよ」

私は気に言葉を紡いだ。

「都のいいだけ『族』という言葉を使っての権利を奪う。私はその言葉で13苦しんできたの」

母はすがるような声をした。

「お母さんはあなたのことを配して……」

私は断固として言った。

配なら、もう結構よ」

私は最の言葉を投げかけた。

「私のを支える庫に、このおをするつもりはないから」

私はそれ以聞くを持たず、通話を終した。

スマートフォンを机に置いた。

私はたい両で、自分の頬を包んだ。

嫌な予した。

しかし面と向かって自分のを伝えられたことで、議と悔はなかった。

話を切られた母は、すぐに修平に話をかけたらしい。

これは、修平本から聞いた話だ。

母は話でひどく興奮していたそうだ。

「修平、あなたみかのおのことってたの?」

修平は仕事用のを運転しながら、淡々と答えたらしい。

「ああ、ってたよ」

母は責めたてるように言った。

「なんで私に黙ってたの?あなたにも関係あることでしょう」

修平は静に返した。

「ないよ。姉ちゃんが自分で買った宝くじだ。俺には何の関係もない」

母は信じられないという調で言った。

「史恵なのよ?あんた、あれだけのおがあって何も欲しくないの?」

すると修平は、私に言ったのと同じ言葉を母に返した。

広告

「欲しいよ」

母はがった。

「そんな欲しくないわけがないなら、どうして……」

修平の声はたかったという。

「でもな、母さん」

彼は言葉を区切った。

「欲しいことと、もらう権利があることは別だ。親父が俺たちに教えたのは、そういうことだろう」

母は言葉を失い、それ以修平に反論できなくなったそうだ。

しかし、母のはそれだけでは終わらなかった。

、母は何と元夫の達也にまで連絡を取っていたのだ。

「達也さん、みかはね、宝くじが当たったのよ」

話を受けた達也は、突然の報告に戸惑っただろう。

「ええ?宝くじですか?」

母は得げに言った。

「そうなの。それも10億額なのよ」

達也はい沈黙に陥ったそうだ。

自分の元妻が、自分の涯の稼ぎをはるかに超える資産をにした。

その事実を消化するのに、がかかったに違いない。

達也の絞りすような声がした。

「俺に、なんでそれを言うんですか?」

母は期待を込めて言った。

「だって復縁するなら今でしょう。あの子もおの使いに困っているはずよ」

だが、達也の反応は母の期待とは違っていた。

「史恵さん、それおがあるから戻れってことですか?」

母は焦って答えた。

「違うわよ。向のためをえば……」

母の答えはかった。

達也はたく言った。

「失礼します」

彼はそれだけ言って、話を切ったという。

広告

彼もまた、自分が私を見してきた根本な理由が崩れったことに気づいたはずだ。

そのの夕方、私のスマートフォンがい振音をてた。

画面を見ると、達也からの着信だった。

私は画面をじっと見つめたまま、話にはなかった。

った彼が、どんな言葉をかけてくるのか。

復縁を迫るのか、それとも養育費の減額を求めてくるのか。

私はまだ彼の本を確かめる準備ができていなかった。

コール音が途切れ、画面が暗くなった。

しばらくして、メッセージの受信をらせる通が鳴った。

達也からのい文章が表示された。

「宝くじのことはどうでもいい。向のことで話したい」

私はその文字を、何度も目で追った。

「どうでもいい」という言葉ががりなのか本なのか、このい文章からでは判断できない。

これまでの彼なら、「があるなら養育費はもういらないな」と自分の都を押し付けてきたはずだ。

しかし、文面は向のことについて触れていた。

私はすぐに返信することをやめた。

彼が本当に娘のことを第に考えているなら、し待つことができるはずだ。

私はスマートフォンを伏せて置いた。

台所へ向かった。

の夕飯は、向が好きなハンバーグを作る約束をしていた。

古いの台所で、玉ねぎを刻む包丁の音がリズミカルに響く。

10億円を持っていようが持っていまいが、私が娘のために夕飯を作るという事実は変わらない。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: