みかん小説
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"従妹に貸した部屋が、半年で40回又貸しされていた" 第2話

自然な費とさな違

そのの夜、私は自宅のダイニングテーブルで夕を済ませた。

器を片付けると、卓のにスマートフォンとノート、そしてペンを置いた。

まずは自分の仕事の連絡をいくつか処理する。

それが終わってから、さやとのLINEのトーク画面をき、半分を遡るつもりだった。

画面を番までスクロールする。

最初のやり取りは、私が駅で彼女に鍵を渡したのものだった。

『マンションに到着しました。机を使わせてもらいます』

さやからは、そんない連絡が来ていた。

それに対して私は返信している。

『困ったことがあれば、いつでもすぐ連絡してね』

そこから先の画面は、驚くほど静かなものだった。

1週に度だけ、『ゴミしの曜はいつですか』と聞かれている。

翌には、『郵便受けに入っていた管理会社からのおらせはどうすればいいですか』という確認のメッセージがあった。

さらにその次は、『試験の程が決まりました』という事務な報告だった。

内の設備の具についての相談は、切ない。

隣の騒音についての相談もない。

体調を崩したという連絡もない。

『友を泊めたい』という相談も、この半のに度もなかった。

私はスマートフォンの画面を見つめながら、ノートにそれらの付をきしていった。

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半のに、私の方から送った況確認のメッセージも数えるほどしかなかった。

仕事が忙しかったとはいえ、私も随分と彼女に任せきりにしていたのだと反省した。

ただ、私がメッセージを送るたびに、さやはくても必ず返信をくれていた。

『丈夫だよ』

『ちゃんと勉してるよ』

『静かで助かってる』

どれも、特に自然さをじる言葉ではない。

だからこそ、私はその文字を読んでし、そこで考えるのをやめていたのだ。

夜9を過ぎた頃、卓ののスマートフォンが振した。

画面を見ると、母からの着信だった。

私は通話ボタンを押して、に当てた。

「もしもし」

母は、私が昼に送った部の写真を見て、改めてしているようだった。

「本当に綺麗に使ってくれたのね」

母の声はとてもるく、さやを疑う余など微もないという調子だった。

「そうだね」

私はくそう返した。

「さやちゃん、さい頃からに迷惑をかけない子だったものね」

母は嬉しそうに話を続ける。

「おばさんのも弟と妹で賑やかだし、あの子も勉が変だったでしょうね」

私は通話しながら、ノートに並べた付の羅列を見つめた。

「お母さん、さやから何か聞いてた?」

私はふと疑問にい、母に尋ねた。

「何か、って?」

「マンションで困ったこととか、勉以のこととか」

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母は話の向こうでし考えてから答えた。

「何も聞いてないわよ」

そして、母はすぐに笑い声をげた。

「だから、あの子はがかからないのよ」

私はその言葉を聞いて、すぐには返事ができなかった。

母に悪気がないことは分にわかっている。

母はただ純粋に、さやの真面目さを褒めているだけだった。

私自も、半までは全く同じように考えていたのだから。

連絡がないことは、全てが順調にんでいる証拠だとい込んでいた。

しかし今は、その「静かさ」が何をしているのか、しだけわからなくなっていた。

「皆、どうかしたの?」

私が黙っていると、母が議そうに聞いてきた。

「ううん、なんでもない」

私は言葉を選び、そこで話を終わらせることもできた。

けれど、それでは何の確認にもならない。

「半の、さやからお母さんにも、本当に何も相談はなかったんだね?」

私はもう度、を押すように聞いた。

「ないわよ」

母はきっぱりと答えた。

「あなたが貸してくれた部でちゃんと勉してるって。ただそれだけ」

私はペンを取り、その言葉をそのままノートへき留めた。

母がっていた報は、さや本から聞いたその言だけだった。

「まさか、部の何かが壊れてたの?」

母の声がしくなり、配そうなトーンに変わった。

「壊れてないよ」

「じゃあ、いいじゃない」

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そのあっけらかんとした返事に、私は母を責める気にはなれなかった。

母から見れば、部は傷もなく綺麗に返却されたのだ。

ご所からの苦もなく、さやは真面目に試験勉を続けている。

その状況で、余計な疑いを持つ理由などどこにもない。

私自にも、まだ誰かを確に責めるような根拠はなかった。

「そうだね。じゃあ、また」

話を切った、私は母との会話の内容も、付と緒にくノートにき留めた。

『さやから母へ、困り事の相談はなかった』

『母は、さやがマンションで勉しているとだけ聞いていた』

『それ以の事は、母もらなかった』

文字にしていてみると、母が私に何かを隠しているわけではないことがはっきりとわかった。

母も私と同じように、さやの表面な説を信じていただけなのだ。

翌朝、私は勤のを使って、さやへLINEを送った。

部を返却してくれたことへのお礼は、すでにの対面に伝えている。

今回は、半の活の様子について、しだけ聞いておきたかったのだ。

『片付け、本当に綺麗にしてくれてありがとう』

まず、私はそう入力して送信した。

数分、さやからすぐに返事が届いた。

『こちらこそ、半も貸してくれてありがとう』

私は続けて、1つだけ質問を打ち込んだ。

『困ったこと、本当に何もなかった?』

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送信した、画面を見つめたが、すぐには既読にならなかった。

私はスマートフォンを鞄に入れ、そのままをて勤した。

昼休みになり、会社の休憩で画面をいた。

さやからの返事が届いていた。

『特になかったよ』

そして、そのにもう文が続いていた。

『本当に勉しやすかった』

私はそのい文章を何度も読み返した。

彼女が何かをごまかしていると決めつけるような材料は、文章のにはない。

それでも、半も暮らした所についてを聞かれて、「特になかった」の言だけで終わることが、どうしてもし気になった。

私はさらに質問をねた。

『とかガスとか、使いにくいこともなかった?』

今度は10分ほどで返事が届いた。

『全然丈夫』

私はそこで、追及するような質問を止めた。

これ以て続けに聞けば、私が何かを疑っていることが彼女に伝わってしまう。

まだ、そこまで事をめる段階ではない。

私はそのトーク画面のスクリーンショットを撮って保した。

そして、の夜にいたノートをき、今の付とやり取りをきした。

仕事から帰宅した、私は半分のLINEのやり取りをもう度見直した。

今度はメッセージの内容だけでなく、連絡が来た「隔」に注目してみた。

最初の1ヶ目には、2度の連絡があった。

2ヶ目には、1度だけ。

そのは、私の方からメッセージを送らない限り、1ヶ以何も連絡がない期もあった。

国試験の勉に極限まで集していたのだとすれば、それでも説はつく。

私はそう考える余を、まだ自分のに残しておいた。

事実を確認するということは、最初から結論を決めてかかることではない。

ただ1つだけ、はっきりした事実があった。

母が言っていた「がかからない」という言葉は、何かを確認して得られた結果ではなかったということだ。

さやから「困った」というSOSの連絡がなかった。

所から騒音などの苦も来なかった。

私から詳しく状況を尋ねることもなかった。

その3つの「なかった」がなって、私たち親族は勝に「何も問題は起きていない」とい込んでいただけだったのだ。

私はLINEの記録を誤って削除しないように、全てバックアップをとって保した。

そして、半のに連絡があった付だけを抜きして、ノートへ順番に並べていた。

これらは、決定な証拠と呼べるほどげさなものではない。

ただ、になってから自分自の記憶に都よくを付けさないための、静な記録だった。

その夜、私はノートパソコンをいた。

気、、ガスの毎の請求額を確認するため、契約者専用のウェブサイトにログインした。

半のの彼女の活が、本当に私たちの像通りに「部にこもって勉していた」ものだったのか。

次に確かめるべきなのは、曖昧な言葉ではなく、確な数字だとったのだ。

翌の夜、私は仕事から戻ると、にいた契約者用の画面をもう度表示した。

画面を見つめながら、元にのノートを横に置いた。

まず確認したのは、気の使用量だった。

ごとの使用量を見れば、具体な活の様子まではわからなくても、ある程度の傾向は見えてくるはずだ。

私は画面のグラフを見ながら、半分の数字を1ヶずつノートにき写していった。

最初の1ヶ目は、私がんでいた頃の平均な使用量よりも、らかになくなっていた。

しかし、それ自体は議なことではない。

私は宅勤務のもく、夜は自炊をして活していた。

方のさやは、試験勉のために図館や学へかけていたと話している。

活の仕方が根本に違えば、気の使用量もきく変わる。

私はそう考え、すぐには数字に対する結論をさなかった。

次に、の使用量を確認した。

こちらも気と同様に、全体になめだった。

ただし、全くが使われていないは1つもなかった。

朝の洗面や夜の入浴をしていたのなら、最限の使用量があるのは当然のことである。

私は数字だけを見て、「自然だ」とごなしに決めつけないように自制した。

それでも、半の数字を横に並べて比較すると、1つだけ気になる点があった。

使用量のいと、極端にないとの差が、私が像していたよりもずっときかったのだ。

あるは、1暮らしの基準としてもかなりない数字が記録されていた。

ところが翌になると、自然にしだけ増えている。

またその次のには、急激にがっていた。

定の規則正しい活を毎続けていたというよりは、部を使う期と全く使わない期が、はっきりと分かれているように見えた。

私は子の背もたれから体をし、座り直した。

ここで初めて、ノートにきした数字の横に赤いペンで印をつけた。

それは、さやからLINEの連絡があった付である。

試験の程が決まったという連絡が来た。

私から況を聞いた。

管理会社からのおらせについて尋ねてきた。

それらの付を、使用量のかったとなかったの横へ並べてみた。

しかし、わかりやすい因果関係は見つからなかった。

連絡があったに使用量が増えているわけでもない。

連絡がなかったに使用量が減っているわけでもなかった。

私はその結果を見て、しだけした。

もし最初から疑う気持ちだけで数字を見ていたら、どんな些細な変化にも無理やりがあるようにえてしまうからだ。

最に、ガスの使用履歴の画面をいた。

そこで私は、わずパソコンの画面に顔をづけた。

ガスだけは、気やよりもさらに極端に使用量がなかったのだ。

真の期を跨いでいるにもかかわらず、私がんでいた頃の半分にも届かないが連続していた。

このマンションの湯設備はガスである。

浴でシャワーやお湯を使えば、ある程度ははっきりと数字に表れるはずだ。

もちろん、彼女が毎湯に浸かるとは限らない。

のシャワーだけで済ませていた能性もある。

あるいは、先の施設で入浴を済ませていた能性もゼロではない。

それでも、半ずっとこの部を活と勉の拠点にしていたと考えると、私はそのなさにし引っかかりを覚えた。

私はスマートフォンの卓アプリを起した。

ガス使用量の半分の計を計算してみる。

細かな数字そのものよりも、私が以暮らしていた期との全体な違いを比較するためだ。

計算結果をノートにきす。

気もない。もない。そしてガスはさらにない。

3つのライフラインの数字を並べてみると、1つだけを見ていたよりは、違の輪郭がはっきりとしてきた。

私はノートの余に、ペンでくき込んだ。

『活がかった能性』

まだ「んでいなかった」と断定するようない言葉はかなかった。

今確実にはっきりと分かっているのは、私が像していた活スタイルよりも、実際の使用量がないということだけだ。

その、スマートフォンが振し、母からLINEが届いた。

昨の話の続きのような刻な内容ではなく、今夜の夕飯のおかずの写真だった。

私はしばらく返信を迷ったが、費の数字のことは伝えないことにした。

まだ、理に説できる範囲の違いかもしれないからだ。

もし今母にこの話をすれば、私がさやをく疑っていると受け取られるだろう。

そうなれば、事実を確かめるに、親族ので余計な噂話が広がってしまうかもしれない。

それだけは絶対に避けたかった。

代わりに、私はさやとの半のやり取りをもう度最初から確認した。

すると、1つだけいした来事があった。

鍵を貸して2ヶほど経った頃、私が仕事帰りにマンションへ寄ろうかと考えたがあったのだ。

郵便受けに、私宛のな類が届く予定になっていたからだ。

その、私はさやにLINEを送っていた。

『の夜、類を取りにし寄ってもいい?』

返事はすぐに来ていた。

『そのは図館にいるとうけど、もちろん丈夫だよ』

結局、その類はしい所への転送続きがにい、私はマンションへく必がなくなった。

当は、そのやり取りについて何も気にしていなかった。

今読み返してみても、その返事自体に審なところはない。

ただ、さやがでも私が入れる部であるにもかかわらず、私はこの半、度も部のを直接確認しにっていなかったのだと気づいた。

私はそこで、自分の側にも原因があったことを素直に認めた。

賃を取らずに無償で貸したからこそ、細かくをすのは悪いような気がしていた。

試験勉を応援すると決めた以、監するような真似はしたくなかったのだ。

それに、さやは子供の頃から、親戚の集まりなどでも騒ぐようなタイプではなかった。

頼まれたことを静かに、淡々とこなす真面目な子だった。

そんな過の印象が、私が部の確認を怠る理由になっていたのだ。

を信じることは切なことだ。

しかし、それは所者として最限必な確認までしなくていい理由にはならない。

私は半分の費の請求画面をスクリーンショットで保した。

それぞれの付がはっきりとわかるように、ごとにフォルダを分けて理した。

そして、数字をきしたノートのページの部にも、今の付を記入した。

この段階で、このノートを誰かに見せる予定はない。

ただ、になってウェブの数字が更されて見えなくなったり、自分自の記憶が曖昧になったりしないように、確実な記録として残しておきたかったのだ。

私が今始めているのは、「調査」と呼べるほどげさなものではない。

自分自の持ち物について、自分が「っている事実」と「らないこと」を確に分けるための、静かな作業だった。

翌朝、勤にもう度だけガスの使用量のメモを見た。

やはり、数字がき変わるわけではない。

私は管理会社へ話して聞いてみることも考えた。

しかし、騒音トラブルや設備良の報告があったわけではない。

共用部分の防犯カメラの記録などを、理由もなく見せてもらえるともえなかった。

今元にある材料だけで、第者に調査や対応を求めるのは期尚だと判断した。

その代わり、次に私がマンションへくをスケジュール帳にき込んだ。

2週に、ガス会社の定期確認のち会い予定が入っていたからだ。

内に入るための、ちょうどいい会だった。

私はそのに、部の設備や状況をもう度、今度は自分の目で細かく確認することにした。

何も異常がなければ、それでいい。

さやの説通り、の図館で勉するがかっただけだと証されれば、私はからできる。

そうって予定表へ付を入れたが、その夜、ノートを閉じるに3つの使用量の数字をもう度見比べた。

気、、ガス。

数字は、それ自体が何かを語るわけではない。

ただ、「半ずっとここで真面目に暮らしていた」という私自のい込みだけは、もう以と同じさを持っていなかった。

翌の昼休み。

私は会社の休憩の隅の席に座り、昨夜まとめた費の記録を見返していた。

数字だけをいくら眺めていても、これ以の真実はわからない。

次に必なのは、さや自がこの半を具体にどう過ごしていたのかを、本のから確認することだった。

ただし、厳しく問い詰めるつもりはない。

まださやが約束を破ったと確定できる証拠は、何つ見つかっていなかったからだ。

私は午の仕事を終えてから、帰りでさやへ話をかけた。

呼びし音は3回ほど鳴ってから止まった。

「皆ちゃん、お疲れ様」

話から聞こえたのは、いつものるく穏やかな声だった。

私はまず、国試験の勉のみ具について尋ねた。

さやは、「予定よりはし遅れているけれど、毎欠かさず続けている」と真面目に答えた。

そこから私は、できるだけ自然なトーンを識して話題を移した。

「そういえば、あの部では普段どんなじで勉してたの?」

さやはしだけを置いた。

「どんなじって?」

「にいるとか、活のリズムのことだよ」

私は落ち着いた声で言った。

「実は、気とかガスの使用量を見たら、私がってたよりもずっとなかったからさ」

相を責めるような言い方にならないよう、私は数字を見たという事実と、その理由を先にストレートに伝えた。

さやはすぐに答えた。

「ああ、それなら、ほとんどにいたからだとう」

「?」

「うん。図館とか、自習できるカフェとか」

さやの声に、慌てたような様子や揺はじられなかった。

「部は、夜寝るのと、朝起きてちょっと勉するくらいだったよ」

私は鞄のからノートを取りし、片でいた。

「毎そんなじだったの?」

「体ね。料理もほとんどしてないよ。お呂も、ないからシャワーだけのがかったし」

それなら、ガスの使用量が極端にないことにも分に説はつく。

私はそれを聞いて、しだけ肩の力が抜けるのをじた。

しかし、ここで完全にしたことにして会話を終わらせるのではなく、聞いた内容を正確に覚えておく必があると気を引き締めた。

「図館って、マンションのくのところ?」

私は話を続けた。

「ううん。駅の向こう側にあるきなところも使ってたよ」

さやはすらすらと答えた。

「混んでたら学の自習にったりもしたし。夜遅くなったは、そのままコンビニでご飯買って帰ってた」

私は相槌を打ちながら聞いていた。

話の流れはとても自然だった。

半の活スタイルとして、あり得ない内容ではない。

むしろ、試験を控えた若い学の活としては、分にありそうな過ごし方だった。

それでも、私は最に1つだけ、最もな確認をした。

「じゃあ、部には基本に、さや1だったんだよね?」

話の向こうが、ほんのしだけ静かになった。

決してい沈黙ではない。

しかし、私はそのわずかな「」を、確かに自分の記憶に刻み込もうとった。

「うん。基本はそうだよ」

さやはそう答えた。

私はそこで、「基本ってどういう?」とく追及することはしなかった。

友がたった度遊びに来た程度の来事でも、「基本は」という言い方はできる。

まだ言葉尻を捕まえて、相を追い詰める段階ではない。

「わかった」

私はそう答えた。

「部を今どうするか考えるために、半の使い方の状況を確認してるだけだから。何か設備で問題とかあった?」

さやの方から逆に質問してきた。

「今のところ、壊れてるところはないよ」

私は確認した事実だけを答えた。

「すごく綺麗に掃除してくれてたし」

「よかった」

さやは話でし笑った。

「退する、かなり気入れて掃除したから」

その言葉は、初めて彼女から聞く具体なの説だった。

私は尋ねた。

「1で掃除したの?」

「うん」

さやはく答えた。

「の最のに、自分でまとめてやったよ」

私は「ありがとう」と言って、話を切った。

通話が終わった、私はすぐにち止まり、会話の内容をノートへき留めた。

『さやは半のくを、図館や学の自習で過ごしたと説した』

『部では寝ることと、朝の勉がだった』

『料理はほとんどせず、入浴もいシャワーがかった』

『基本に部には1でいたと答えた』

『退の最のに、自分でまとめて掃除したと話した』

私はそこに、自分自の勝な推測をきすことはしなかった。

彼女のから聞いた言葉だけを、事実として残した。

私はさらに、以さやから届いた『静かで助かってる』といういLINEの返事の付も横にき添えた。

あのメッセージを受け取った頃、私は彼女がマンションの部で毎ずっと勉しているのだとい込んでいた。

しかし今回の説によれば、実際にはにいるの方がかったことになる。

完全に矛盾しているとまでは言えない。

ただ、私が受け取っていた印象と、さやが今話した実際の活スタイルには、しだけ距があった。

私はその印象の違いについても、良い悪いを判断せずにそのまま記録として残しておいた。

そのの帰り、私は駅にあるきなへち寄った。

資格試験の分い参考が並ぶ棚ので、しばらくを止めて眺めていた。

そうな問題集を抱えて真剣な表をしている若いたちを見ていると、さやが本当に勉だけに集していたのかもしれないと、再びえてきた。

私は決して、彼女を疑いたかったわけではないのだ。

できることなら、この細々とした違の全てに、納得のいく「普通の説」がついてほしかった。

帰宅すると、すぐに母から話がかかってきた。

「さやちゃん、試験いでしょ」

母はいつものお節介な調子で言った。

「余計なこと聞いて、あの子の邪魔をしないであげなさいよ」

私は瞬、返す言葉に詰まった。

母は私が今さやに話したことをっているわけではない。

ただ、試験の程がいという世話をしたかっただけだろう。

しかしその言葉を聞くと、私のにさなため息がまれ、静かに消えていった。

族のでは、さやは今でも「静かに努力している真面目な子」のままだった。

もし私が今の点で疑問をにすれば、私は試験のさやを理尽に追い詰める酷なに見えるかもしれない。

「わかってるよ」

私はそう答えた。

「確認したいことがあるも、本当に必なことだけ聞くから」

母は話の向こうでし議そうにした。

「確認って、何のこと?」

私はそこで、費や活の詳しい話をすることは避けた。

「部をこれからどうするか、々考えてるだけ」

それは嘘ではない。

私はまだ、族の誰かをこの違に巻き込む段階ではないと考えていた。

話を切った、私はノートの最のに、言だけき加えた。

『さやの説で、ない使用量には応の理由がつく』

そこまでいて、私はペンを置いた。

これは、誰かに対する疑いをめるための記録ではない。

説が成した部分は、それも1つの事実としてきちんと残しておきたかったのだ。

翌朝、私はマンションの管理に関する予定表を改めて確認した。

2週には、ガス会社の定期確認のち会いがある。

そのまでは、さやに同じことを繰り返し聞かないとに決めた。

今の私に必なのは、焦って答えを急ぐことではない。

さやが自分自の言葉で話した内容を、から物理な事実と静に比べられるように準備しておくことだった。

私はノートをパタンと閉じた。

半、ほとんどで勉していた。

部には基本に1だった。

掃除は最のに自分でした。

それが、この点において、さや自が説した「半」の姿だった。

私はその説を、疑うわけでもなく、最終な結論にするわけでもなく、ただの1つの証言としてのに残しておいた。

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