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"洋食屋の絆と、高級寿司屋の逆転" 第7話

それは、のすべてをその仕事に捧げてきた職としての、揺るぎない誇りの輝きだった。 「将、それは……」 「だからこそ、私はな……!」 将は私たち兄妹の方を瞥してから、再びを真っ直ぐに睨みつけた。 「学歴や、持っている肩や、につけているおだけで、懸命きているを見すような、そんな腐ったには、私の料理をたりともべてほしくないんだよ! 度とこのの敷居を跨がないでくれ!」 将の魂の叫びとも言えるその言葉に、は顔を真っ青にし、もはや言い返す言葉を切失っていた。

すると、その緊迫した空気の、私たちのすぐ隣に座っていた先ほどの男性客が、フッと息をつくように声をげ、きな声で笑いした。 「ははっ、さすがは将だ! 実にあっぱれと言わざるを得ないね」 男性はすっとちがり、の方をややかな目で振り返った。 「あなたのような品のないがいるとね、客である私まで愉な気分になって、将の素らしい料理のが台無しになるんだよ。さっさとそこからていったらどうだ?」 「な、なんだおは……!」 「そしてね、今度からは『卒のが作った料理』だけを必に探して歩くことだな。あなたにとっては、料理のよりも『学歴』の方がよっぽど切なんでしょうからね!」

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完全に形勢が逆転し、周囲の線がすべて自分たちに突き刺さっていることに気づいたは、顔を真っ赤に染めげ、もはやプライドを端微に砕かれていた。連れの女性は「もうこんないや!」と叫び、先にのへと逃げすようにびしていった。 は悔し涙を滲ませるようなけない表を浮かべたまま、そのにち尽くすこともできず、すごすごと敗者犬のようにから逃げしていった。

内に静けさが戻ると、私はくをげた。 「将……本当に、ありがとうございました。俺たちのために、あんな……」 「気にするな、若い。あんな失礼な奴を野放しにしておいたら、私の板としてのプライドが許さない。さあ、せっかくの美しいお寿司がめちまう。続きを楽しもうじゃないか」 将は先ほどの険しい顔から転して、いつもの温かい笑顔に戻り、再び優しく声をかけてくれた。

すると、先ほどを論破してくれた隣の席の男性客が、私たちの方を向き、穏やかに微笑みながら話しかけてきた。 「お騒がせしてすみませんでしたね。……ところで、さきほどからに入ってきたんですが……あなたたち、両親をトラック事故でくされたとおっしゃっていましたよね?」 私はし構えながらも、うなずいた。 「はい……もうものことですが」

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男性は名刺入れから枚の質な名刺を取りし、両で差しして言った。 「自己紹介が遅れて失礼しました。聞きをてるつもりはなかったのですが、あまりにも懐かしい言葉が聞こえてきたもので……。驚かせてしまったらすみません」 差しされた名刺にかれていたのは、誰もがその名を度はにしたことのある、名なIT企業の「代表取締役社・藤井宗介」という文字だった。

「だ、代表取締役社……!?」 私はわず息を呑み、隣の真央も目を見いた。目のにいるスーツ姿の洗練された男性が、本をかす企業のトップだなんて信じられなかった。 「社さん……ですか?」 「はい。……ところで、あなたたちのご両親は、もしかして駅で『ひまわり』というを経営されていませんでしたか?」 その名を聞いた瞬、私の臓がきくねがった。 「っ……! 父と母がやっていました……どうして、うちののことを……!?」 事故からが経ち、は跡形もなく消えった。その名をるが、まさかこんな級寿司のカウンターで、しかも企業の社として目のに現れるなんて、にもわなかった。

藤井宗介は、い昔の記憶を懐かしむような、優しい目を私と真央に向けた。 「やっぱり、そうでしたか……。実はね、あなたたちのご両親は、僕にとって命の恩なんです」

「恩……ですか?」 「僕は母子庭で育ったのですが、僕が学にがってすぐの頃、母が過労と病気で倒れてしまったんです。

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