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"「少しくらい困ればいい」母をSAに置き去りにした夫の本当の狙い" 第18話

次の休憩所で

事件から半、母と私は帰りでを見にった。と線バスを使う予定だったが、紗季がをしたいと言い、でかけることになった。母は部座席に座り、のバッグを膝へ置いた。あのと同じ物だった。

帰り、速のサービスエリアへ寄った。偶然ではない。母が、自分からってみたいと言ったのである。建物は改装で、あのに座ったベンチは撤されていた。それでも母は入のでしばらくを止めた。

「ここに戻ってくる必なんてないとっていたけれど、避け続けるのも嫌になったの」

私たちは集を決め、母の携帯と補聴器があることを確認した。母はで洗面所へ向かった。私は入で待とうとしたが、紗季がコーヒーを買いにこうと腕を引いた。母は助けが必なら自分で言うと約束している。

分、母は産物の袋を持って戻ってきた。「遅かった?」と尋ねたため、私は「約束まであと分」と答えた。誰も急かさず、誰も試さず、でへ戻った。

駐で、母は部座席ではなく助席に乗りたいと言った。紗季が座席を譲り、私はろへ移った。を固定しないさな選択が、母にはうれしそうだった。

がりす、私は数を確認した。以なら、それは当然すぎて識もしなかった為である。

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母がいる。紗季がいる。私がいる。全員が乗ったことを声にし、紗季は返事を待ってから発した。

雅からはその朝、母の誕に贈り物を送りたいという連絡が来ていた。母は所を教えず、弁護士事務所へ預けるよう返した。直哉からの返済は、残りほどある。達郎とは、次のに昼を取る約束だけをしている。誰との関係も、きれいに元通りにはなっていない。

それでも母の活は、誰かに管理される予定表ではなくなった。私の活も、夫と母のを取り持つ役目だけではない。紗季も、正しい娘であり続ける責任からしれた。

途、渋滞が始まり、到着は予定より分遅れると表示された。母が笑って、「急がなくていいでしょう」と言った。以の私なら、雅が苛つに別のを探したかもしれない。今は窓ののを見ながら、遅れると連絡を本入れただけだった。

族旅の、母はサービスエリアへ置きりにされた。けれど本当に置きりにされていたのは、母のだけではなかった。私もい、自分の判断を夫の嫌のろへ置いてきた。

次の休憩所がづくと、紗季が尋ねた。「寄っていく?」

母は窓のを見てから、「今度はソフトクリームをべたい」と答えた。

はへ向かった。誰かを困らせるためでも、従わせるためでもない。

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がそれぞれきたいと決めた所へ、緒に向かうためだった。

次のサービスエリアでは、母が先にをり、私たちへ「分にここ」と指を差した。紗季は復唱し、私は母の歩く速さにわせて隣へ並ぼうとしたが、母は産物をで見たいと笑った。私は追わず、別の売へ向かった。

分、母はし遅れて戻った。計は分を過ぎていたが、紗季はエンジンをかけていない。母が座席へ着き、シートベルトを締め、全員が返事をしてからをかした。それは当たりの確認だった。しかし私たちは、その当たりを誰かへの恩や罰に変えないことを覚えた。

母が買ったつのソフトクリームは、へ戻るにし溶けていた。急いでべながら、で笑った。遅れた分を責めるはいない。母も謝らなかった。速の向こうに次のが見え、紗季はき先をへ確かめた。

誰かが決め、ほかの者が従う旅ではなかった。戻る所も、寄る所も、これからの暮らしも、その都度、自分の声で選び直せる。母は窓をしけ、のを内へ入れた。

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