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"産後七日目の決別" 第6話

暴かれた育休の真実

庭裁判所の第調。苦しい空気が漂う部の央に、い製テーブルが置かれていた。

申しての席には真帆と杉弁護士。向かい側の相方席には、ダークグレーのスーツを着た直が座っていた。直は部に入ってきた瞬から腕を組み、貧乏揺すりを繰り返しながら、調委員の男女名に向かって満げにまくしてていた。

「ですからね、調委員さん。俺は被害者なんですよ。妻が産の緒定で、週の娘を連れて勝に実にてこもったんです。俺は仕事が激務で、会社からも育児休業なんてとても取れる空気じゃないと断られていた。それなのに妻は『伝ってくれない』とヒステリックに騒ぎてて……。男がでを稼いでくるのが、族を支える番の仕事じゃないですか」

直の弁舌は滑らかだった。親族や友に語り聞かせて同を買ってきたあの嘘のストーリーを、公な調のでも臆面もなく展しているのだ。

調委員の初老の男性が、困惑したように鏡のブリッジを押しげた。

「奥様、ご主のおっしゃる通り、会社のご都で育児休業が取れず、サポートが難しかったという事もあるようですが……」

その言葉を待っていたかのように、杉弁護士が静かにを挙げた。

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「調委員の先方、誤解を解くために、こちらから客観な証拠類を点提させていただきます」

杉は鞄から類の束を取りし、調委員の机のへ滑らせた。

「まず点目。産ケア施設の助産師が作成した公な護記録です。ご主は退所の育児指導を『仕事がある』と拒否し、『産んだが自分で育てればいい』と言い放ちました。奥様がをたのは勝なではなく、篤な術疼痛と児の全を確保するための『緊急避難』であったことが、医療記録として記されています」

調委員がカルテの複写に目を落とし、息を呑んだ。直の顔が、サッと青ざめる。

「な……それは、ただの論の勢いで……!」

「さらに点目」杉は直の言い訳を徹に遮った。「実に戻って以の通信履歴覧です。奥様からは毎週曜、継続して面会を提案していました。しかしご主は、初回はわずか分で泣く娘を放りし、回目は直にドタキャン、回目は分で切りげ、回目はご自の代わりに実母をかせようとしました。面会を拒絶していたのは奥様ではなく、ご自の方です」

「ぐっ……!」

直は言葉に詰まり、唇を噛み締めた。

「そして点目。これが最もな事実です」

杉が机の央に置いたのは、弁護士会照会によって直の勤務先の事部から示された、公な回答だった。

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「ご主は先ほど『会社から育休を断られた』とおっしゃいましたね。しかし、事部から提された社内メールの全履歴をご覧ください。産週、ご主は直属の司へ育休取得の打診をされています。それに対し、司はこう返信しています。『業務の引き継ぎは部署全体でカバーするので、ぜひ取得してください』と。会社側は取得を歓迎し、万全の支援体制をえていたのです」

調のの空気が、瞬で凍りついた。

女性調委員が、厳しい差しで直を睨みつける。

「……ご主。これは事実ですか?」

「それに対するご本の最終返信がこちらです」杉が淡々と読みげる。「『業務の状況を鑑み、今回は申請を見送ります。ご配慮ありがとうございます』。……ご主は、会社に拒否されたのではありません。自らの昇や社内評価への響を恐れ、自らので申請を取りげたのです。そして妻には『会社が取らせてくれない』と真っ赤な嘘をつき、育児の全負担を術の妻に押し付けたのです」

「ち、違う! あれは……あの期にきなプロジェクトの発表があって、俺が抜けたら同僚に迷惑がかかるとったからで……!」

直の声は裏返り、額から粒の脂汗が噴きした。

「同僚への迷惑は気にしても、命を削って腹を切った妻と、まれたばかりの娘の命はの次だったわけですね」

杉の氷のようにたい言が、直の胸を正確に貫いた。

直は机ので両を固く握りしめ、ガタガタと震え始めた。

自分が族のためにをにして働いているという義名分。妻を「勝な悪者」に仕てげることで保ってきたっぺらいプライド。そのすべてが、かぬ証拠のに々に砕されたのだ。

調委員の男性が、吐き捨てるように言った。

「ご主、これはあまりにも誠実ですよ。嘘をついて責任を転嫁するなど、父親以にのとして恥ずべき為です」

直は顔を覆い、もはや言も発することができなくなった。

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