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"豪邸を奪う義母と一枚の公正証書" 第9話

その事実が、義母の精神を根底から打ちのめしたのはらかだった。

凛太郎が母親に婚の理由をひた隠しにしていた理由も、まさにそこにあったのだ。

私が凛太郎の貞の尻尾を掴んだのは、居を探すために複数の物件を内見して回っていた期のことだった。

ある週末、私たちは産に案内され、郊の軒の内見に訪れていた。

当まださかったユアは、広いリビングを歓声をあげてり回っていた。

だが、発案者であったはずの凛太郎は、なぜか居悪そうに窓のばかりを眺め、内の設備を見ようともしなかった。

私がその態度に審を抱いていると、物件を案内してくれていた産会社の男性が、笑顔で私に歩み寄ってきた。

「奥様、いかがですか? ここは当たりも良く、くに学もあるので子育てには最適ですよ」

「そうですね、とても素敵な取りだといます」

私が答えると、その男性が私の顔をまじまじと見つめ、ハッと息を呑んだ。

「……あの、もしかして、ユイちゃんじゃないか?」

「え……?」

「俺だよ、伊藤! 覚えているかい?」

いがけない幼馴染との再会だった。

君は幼期によく遊んでくれた所のお兄さんで、賀状のやり取りで産会社に勤めていることはっていたが、まさか担当者として現れるとはってもみなかった。

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私たちが懐かしいい話にを咲かせようとしたその瞬、巻きに見ていた凛太郎が、血相を変えて割り込んできた。

「おい、ここはもう分見ただろ! さっさとるぞ!」

凛太郎は君に会釈ひとつせず、私の腕を引に引っ張ってへと連れそうとした。

あまりの無礼さに私が君へ謝罪し、ユアを迎えに戻った際、君が真剣な面持ちで私ののひらにさなメモ用を滑り込ませてきたのだ。

そのは凛太郎に急かされて確認できず、私はメモをポケットに入れたまま帰宅してしまった。

翌朝、洗濯を回すにポケットからてきたそのメモをいた瞬、私の全の血が凍りついた。

『旦さん、先週全く同じこのに、別の若い女性とで内見に来ていたよ。気をつけて』

丁寧な文字でかれたその告発を読んだ瞬、これまでの凛太郎の解な言のすべてが本の線で繋がった。

なぜ内見、あんなに嫌そうにしていたのか。

それは、担当者である君と顔をわせれば、別の女性を連れていたことが呈すると恐れたからだったのだ。

裏切りの予に震えるで、私はすぐさま実績のある探偵事務所を探しし、夫の辺調査を依頼した。

そして数週、渡された分い調査報告の写真を見て、私は自分の目を疑った。

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ラブホテルのエントランスで、腕を絡ませて品に笑いう凛太郎と、私の実の妹、メイの姿が鮮に写しされていたのだ。

りと吐き気で気が狂いそうになりながら、私は興信所の報告をリビングのテーブルへ叩きつけた。

「これ、どういうことか説してくれる?」

え切った私の声に、凛太郎は青ざめ、畳に膝をついてすべての悪事を状した。

そして、信じがたいことに、私と結婚した当初のすらも暴したのだ。

「ユイがおばあちゃんに育てられたって聞いてさ……涯孤独なら、遺産がくに入るとったんだよ」

凛太郎は自分の容姿に絶対の自信を持っており、私の好を利用して遺産目当てでプロポーズしたのだという。

だが、結婚の挨拶でがを訪れた際、若くて派な妹のメイを目にし、あろうことか乗り換えることを画策した。

メイもまた、昔から私に対する歪んだ対抗を抱いており、姉の婚約者を奪うという優越に溺れて誘いに乗ったのだ。

は密会をね、あらかじめ内見したを私の名義で購入させ、リフォームさせたで私とユアを追いし、でむという悍ましい計画までてていた。

「ごめんなさい! 全部メイに唆されたんだ! 許してくれ!」

を擦りつけて泣き喚く凛太郎に対し、私の胸のにあった百の恋は、燼に帰すように完全にえ切った。

私はけ容赦なく婚届を突きつけ、公正証を取り交わしてをた。

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