みかん小説
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"離婚を知らずに生活費25万円を催促する夫" 第12話

義母が番恐れていた世の目に晒されながら、彼らはこの町をっていくのだ。

林先たちを見送った、私はでリビングに戻った。テーブルのに残されていた分いノートを、ゴミ箱に静かに捨てる。もう過の屈辱を抱えてきる必はない。

スーツケースから父の桜の箱を取りし、のにそっと置いた。箱の蓋をけ、使い込まれた飴の鉋や具、そして古いの懐計を見つめる。

計をに取り、そっと指先で撫でた。

「お父さん、終わったよ。私、ちゃんとお父さんのを守ったよ」

誰もいないリビングでさくつぶやくと、ずっと張り詰めていたの糸がふっと解けるのをじた。これまで決して流さなかった涙が、温かいしずくとなって頬を伝う。

しみの涙ではない。全てを乗り越え、自分のを取り戻したというい堵の涙だった。私は両で顔を覆い、しだけ声をげて泣いた。

数、涙を拭い顔を洗った私は、の窓を全てけ放った。の爽やかながのを通り抜けていく。義母のの匂いも夫のタバコの臭いも、と共にへ押し流されていった。

掃除を終えて縁側でお茶をんでいると、向かいにむ由美さんが温かいお惣菜のタッパーを持ってきてくれた。

「あの義母さんたち、駅の方へとぼとぼ歩いていくのを見たわ。

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ご所のたちも誰も声をかけなかった。自業自得よね」

由美さんは縁側に腰掛け、これからは自分のためだけに楽しくきなきゃだめよと優しく微笑んでくれた。血の繋がった族はいなくなったが、私には好に気にかけてくれる温かいご所さんがいる。

そのの夜、私は玄関の鍵をしいものに交換した。もうあの勝ながこの扉をけることは度とない。

翌朝、鳥のさえずりで私は目を覚ました。ベッドから起きがりカーテンをけると、庭の桜のが朝を浴びてキラキラと輝いている。夫の鳴り声も義母の嫌も聞こえない。

キッチンへ向かい、自分だけのために丁寧にコーヒーを淹れた。お湯を注ぐとコーヒーの豊かなりがリビングに広がっていく。

稼いだおは自分のために使い、好きなに起きて好きなに笑う。そんな当たりの常が、今は何よりもしく輝いて見えた。

「さて、今も仕事を頑張ろうかな」

父が残してくれたこので、私はこれからもきていく。誰にも奪われない、私だけの静かで確かなが今ここから始まるのだ。

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