再放送が難しいとされる野島伸司脚本の名作ドラマ「リップスティック」について語ります。1999年に放送されたこの作品は、広末涼子といしだ壱成が主演を務め、社会の暗い一面を鋭く描いた問題作です。しかし、その重いテーマと衝撃的な展開から、再放送がほとんどされていないと言われています。今回はその理由とともに、ドラマのあらすじや魅力を掘り下げていきましょう。
「リップスティック」の舞台は、少年鑑別所です。物語は、広末涼子演じる早川愛が少年鑑別所に一時収容され、同じ部屋で過ごす少女たちと絆を深める過程を中心に展開されます。愛は、純粋で繊細な心を持つ少女ですが、友人に裏切られたことから傷害事件を起こし、鑑別所に送られることになりました。
一緒に収容されている他の少女たちも、様々な問題を抱えています。援助交際で捕まった少女、家庭内暴力から逃げてきた少女、妊娠を隠している少女など、それぞれの心に深い傷を持つ彼女たちは、鑑別所で少しずつ互いに心を開いていきます。物語は、彼女たちが抱える過去のトラウマと、未来への希望が交錯する中で進んでいきます。
物語の中心には、広末涼子演じる愛と、いしだ壱成が演じる教官・有明悠の関係があります。有明は、少年鑑別所で働く熱血教官ですが、彼自身も過去に深い傷を抱えています。
この二人の関係は、鑑別所という閉鎖された環境の中で、疑似恋愛的な形で発展していきます。有明は愛を守りたいという気持ちが強まり、愛もまた彼に頼るようになります。
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