1999年4月12日から6月28日まで放送されたドラマ『リップスティック』は、当時大きな話題を呼んだ作品です。主演は石田壱成さんと広末涼子さんで、主題歌にはレベッカの「フレンズ」が使われ、当時の視聴者に強い印象を残しました。この作品は少年鑑別所を舞台に、心に深い傷を負った少女たちと、彼女たちを支える教官たちとの交流を描いた作品です。しかし、その内容があまりにもセンシティブであるため、再放送やDVD化が行われず、視聴が難しい作品となっています。
物語の舞台は、東京の少年鑑別所。ここには、様々な理由で一時収容された5人の少女たちが登場します。彼女たちはそれぞれ過去に大きな問題を抱え、審判を待っている状態です。彼女たちの一人ひとりが抱えるストーリーは、非常に重く、生々しい現実が描かれています。
最も中心的なキャラクターは、広末涼子さん演じる早川愛。幼少期に弟を事故で亡くし、そのトラウマから他人との深い関係を築くことが難しくなっています。彼女は当初、鑑別所の生活に反発し、規則を守らない態度を取り続けますが、教官である石田壱成さん演じる有明と出会い、次第に心を開いていくのです。
鑑別所に収容されている少女たちは、いずれも壮絶な過去を持っています。例えば、ミーケは援助交際をしていた経緯があり、精神的に支配されていた恋人からの呪縛に苦しんでいます。松田恵理子は、仲間を警察に売ってしまったことで収容され、他の収容者たちから激しいリンチを受けるものの、やがて心を通わせるようになります。
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