みかん小説
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"偽りの血液型" 第14話

そして季節は巡り——。 私は慎司と正式に入籍し、世田の丘のの邸宅で、直、慎司、私、そして凛のでのたな活をスタートさせた。 直は病院の職を退いて顧問となり、慎司がたな院として病院の指揮を執ることとなった。

さらに驚くべき奇跡が起きたのは、それから数のことだった。 学、を優秀な成績で卒業した凛が、なんと直と慎司の母である名学の医学部へと現役で格したのだ。

「私ね、将来は国境なき医療チームに入って、世界の災害で苦しんでいる子供たちを救うドクターになりたいの!」

髪の髪をなびかせ、のを語る凛の瞳は、太陽のように輝いていた。

ある初の夜。 私は、かつてに押し潰されそうになりながら見げた、邸宅のベランダにっていた。 には、宝を散りばめたような京の美しい夜景が広がっている。 背から音がづき、肩にふわりと柔らかな温もりがかけられた。 慎司が、自分の着ていたカーディガンを私に羽織らせてくれたのだ。

「夜がえるよ。邪を引いちゃう」

「ありがとう、慎司さん」

慎司は私の隣に並び、優しく微笑みかけてきた。

「何を考えていたの?」

「昔のことをいしていたのよ。まだ凛がお腹にいた頃……ここでこうして夜空を見げながら、これからどうなってしまうんだろうって、怖くて震えていたなって」

私は慎司の腕に、そっと自分のを預けた。

「あの頃の自分に声を届けることができるなら、教えてあげたい。『辛いことがたくさんあるけれど、丈夫。未来のあなたは、世界で番幸せになれるから』って」

慎司がきな腕で私の肩を抱き寄せ、私は彼の温もりにを委ねた。 その、紺碧の夜空を切り裂くように、ひときわきな流れが、の尾を引いて流れていった。 私は目を閉じ、のでそっと祈りを捧げた。

——今度こそ、この温かな奇跡と、本物のを守り抜いていけますように。

夜が優しく吹き抜け、のをどこまでも穏やかに包み込んでいた。

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