みかん小説
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"夫が遺した土地と、隣家の3台の車" 第3話

類箱に残された1枚の

真由美さんが帰った翌、私は正夫の机を理した。

古い製の机だ。

引きしには、定規や鉛、使いかけのメモ帳が入っていた。

正夫は物をなかなか捨てないだった。

化製品の保証も、何もの自治会の回覧も、丁寧に取ってあった。

番の引きしから、茶い類箱がてきた。

表には「関係」とかれていた。

私は箱をけた。

登記に関する類。

の図面。

固定資産税の通。

昔の測量図。

そして、箱の底に、4つ折りの便箋が入っていた。

黄ばんだをくと、見覚えのある字が並んでいた。

『母の通院に際し、貴宅側のを両置としてお借りします。ごに甘え、無償で使用させていただきます。』

付は平成184。

署名は、。

私はその字を何度も読んだ。

20のをいした。

のおばあちゃんが、腎臓を悪くした頃だ。

私は便箋を机のへ置いた。

「あったんだ……」

正夫は、こういう類をちゃんと残していた。

おを受け取って貸したではなかった。

最初から、隣のおばあちゃんの通院のために貸したものだった。

私はもう1度、文面を読んだ。

『お借りします』

そこには、はっきりそうかれていた。

真由美さんは「20も使っている」と言った。

けれど、借りていると自分たちで認めたが残っている。

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私は便箋を透な袋へ入れた。

そして、ノートをいた。

これまでの経緯を、付と緒にき始めた。

最初に貸した期。

おばあちゃんがくなった期。

さんが単赴任から戻った期。

2台目のが増えた期。

3台目のが止まった。

あのについて、誰が何を言ったのか。

記憶が曖昧なところは、無理に埋めなかった。

分かることだけをいた。

午になり、私は娘の由紀へ話した。

「由紀、ちょっと相談したいことがあるんだけど」

娘はすぐに答えた。

「どうしたの、お母さん」

私は隣の駐のことを話した。

娘はしばらく黙って聞いていた。

そして言った。

「お母さん、まずは資料をちゃんと残しておいて」

私はうなずいた。

「そうする」

「それから、必なら法律相談へってみたら?」

私はしになった。

「そんなごとにしていいのかね」

由紀は静かに答えた。

「お父さんがくなったばかりだからって、しなくていいんだよ」

私は何も言えなかった。

娘は続けた。

「はお母さんが受け継ぐんでしょう。だったら、どう使うかもお母さんが決めていいんだよ」

話を切った、私は類箱を見つめた。

夫が残してくれた1枚の。

それは、私が自分の暮らしを守るための、最初の掛かりになった。

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