みかん小説
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"夫が遺した土地と、隣家の3台の車" 第7話

20使えば自分のになるのか

最初に返還を求めてから2、真由美さんが再び訪ねてきた。

今度は菓子折りを持っていなかった。

「照子さん、このの話なんだけど」

私は玄関のへた。

「はい」

真由美さんは腕を組んだ。

「20も使わせていただいてるのよ。今さら返せって、ちょっとひどくない?」

私は静かに答えた。

「最初はおばあちゃんの通院のためでしたよね」

「そうよ。でも、そのもずっと使っていたじゃない」

「ご主が戻るまで、とおっしゃったのを覚えています」

真由美さんは眉を寄せた。

「あのはそう言ったかもしれないけど、正夫さんは何も言わなかったわ」

私はうなずいた。

「主は、所の方に物を言うのが苦でしたから」

真由美さんはし声をめた。

「20も使えば、もううちのものみたいなものでしょう。そういう話も聞いたことがあるわよ」

私は驚いた。

「うちのを、さんのものだとおっしゃるんですか」

彼女は瞬黙った。

「そういうじゃなくて、い使ってきた権利があるでしょうって話よ」

私は答えた。

「そのことは、きちんと調べてからお話しします」

真由美さんはため息をついた。

「あなた、正夫さんがくなってからずいぶん頑固になったわね」

私は言葉をみ込んだ。

夫のを持ちして、私の考えを軽く扱われたくなかった。

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「主がくなったことと、の話は別です」

私がそう告げると、真由美さんは満そうに帰っていった。

その夜、私は役所の民相談の案内を調べた。

法律相談は予約制で、希望したの枠はすでに埋まっていた。

次に予約できたのは2週だった。

私は卓カレンダーへ赤い丸をつけた。

受話器を置いてから、しになった。

弁護士に相談するなんて、私には縁のないことだとっていた。

これまでのの難しいことは、正夫が調べてくれた。

の修理。

保険の更。

の類。

私が理解するまで、何度でも説してくれた。

その正夫は、もういない。

私はカレンダーの赤い丸を見つめた。

怖いからといって、何もしなければ、隣のはずっと止まり続けるだろう。

やがてカーポートが建てられれば、を取り戻す話はもっと複雑になる。

私はノートをいた。

表に、『側のについて』といた。

そして、これまでの来事を理し始めた。

自分の記憶に頼るだけでは細かった。

何が起きたのかを、私自の言葉で説できるようになりたかった。

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