"月5000円を貯めて泊まった旅館で、妻が「お嬢様」と呼ばれた" 第26話
6歳のゆいがから使うランドセルを背负って胸を张っている。
7歳のゆいはの着物を着ていた。
それから8歳、9歳。
しずつ背が伸び、顔つきが変わっていくゆいが、5枚の叶书のにいた。
どの叶书も角が丸く擦り切れ、端が黄ばんでいた。
に取っては引きしに戻した迹が、はっきりと残っていた。
それから彩佳は茶封筒を开けた。
からてきたのは、彩佳の纸と、俺の书いた便笺1枚。
そして写真が1枚だった。
の运动公园の芝ので、レジャーシートに並んで座った3の写真だ。
真んのゆいが両でピースをしていて、俺の顔は紧张で强张っていた。
俺はわず着のポケットから财布をした。
财布のから同じ写真を取りした。
そして座卓のに並べた。
俺の写真は角が擦り切れて、细かい伤だらけになっていた。
正尾さんの写真も、よほど缲り返しに取られたのだろう。
隅がく毛羽っていた。
同じに撮った、同じ写真だった。
正尾さんは2枚の写真を见比べた。
しばらく何も言わなかった。
「君も、ずっと持っていたのか」
俺は颔いた。
「财布に入れて、毎持ち歩いていました。俺の宝物ですから」
正尾さんは俺の便笺をに取った。
「君の纸も読んだ。何度も読んだ。『必ず2を切にします』と书いてあった」
正尾さんは俺を见た。
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「5の私は、それを信じなかった。の男と同じで、いずれは旅馆の名を当てにしてくるのだろうとっていた。だが、君はその约束を5间守った」
正尾さんはゆいのことをいすように微笑んだ。
「ゆいの夕べの言叶を闻いて、それがよく分かった」
正尾さんは便笺を丁宁に畳んで、封筒に戻した。
「かずやさんにも、ちゃんとお礼を言わなければならないな」
正尾さんが俺の名を呼んだのは、それが初めてだった。
すぐに昔のような父と娘に戻れるわけではないだろう。
6余りの间に离れてしまったものは、晩で元に戻るものではない。
それでも、止まっていた族の时间がようやく动き始めた。
俺にはそうえた。
チェックアウトは11时だった。
荷物をまとめて帐场へく。
松冈さんが待っていた。
ゆいは朝のうちに帐场で「いらっしゃいませ」の练习をさせてもらったらしい。
居さんたちに「になったね」と褒められて、得そうだった。
松冈さんは俺を帐场の脇へ招いた。
声を落として言った。
「様、宿泊のことでご相谈がございます」
俺は松冈さんを见た。
「はい」
松冈さんは申し訳なさそうに言った。
「女将とも话したのですが、お嬢様のご実にお帰りになったのですから、今回はお代をいただかなくてもよろしいのではないかと。
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もちろん旦様にもお伝えするつもりでおります」
松冈さんの気持ちはありがたかった。
けれど、俺は笑って首を振った。
「ありがとうございます。でも、今回はちゃんと払わせてください」
松冈さんが议そうに寻ねた。
「よろしいのですか?」
俺は真っ直ぐに答えた。
「この旅のために、5间贮してきたんです。妻と娘を旅に连れてくのが、俺の梦だったから」
隣で彩佳が目に涙を浮かべていた。
俺は続けた。
「亲父がずっと果たせなかった梦でもあるんです。族で温泉にくっていう。だから自分のおで来たかった」
俺は帐场を见渡した。
「お客として泊まって、お客として帰りたいんです」
俺は呼吸を置いてから、さらに言った。
「おはまた贮められます。でもゆいが10歳の今、3で过ごす时间は今しかないですから。その时间は、ちゃんと自分のおで作りたかったんです」
松冈さんは黙って颔いた。
それからい袋をはめた指で、そっと目头を押さえた。
俺は着の内ポケットから银の封筒を取りした。
宿泊料は予约した时に彩佳から闻いていた。
2と子供1で16万6000円。
封筒から1万円札を17枚数えた。
そして帐场の台のに置いた。
ゆいが横から、旅贮の缶を差しした。
「ゆいのも使って」
俺は笑って缶を押し返した。
「それは、ゆいがきくなってお父さんを旅に连れてく时のおだろう。
おじいちゃんとの约束だ」
ゆいは「そっか」と言った。
そして缶をリュックに事そうにしまった。
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