今日は1991年に放送された、衝撃のラブサスペンスドラマ「もう誰も愛さない」を解説していきます。このドラマは、愛、復讐、そして金が複雑に絡み合う物語で、展開の速さから「ジェットコースタードラマ」と呼ばれ、大ヒットしました。
物語は、主人公の銀行員・みゆき(山口智子)が妹の弥生(観月ありさ)と婚約者の牧村(薬丸裕英)とともに別荘を訪れるところから始まります。しかし、その夜、みゆきは何者かに襲われ、目の前で妹と婚約者は縛られて何もできない状況でした。この事件は、物語の破滅的な展開の始まりに過ぎません。
翌日、犯人は湖で遺体となって発見され、妹の弥生はショックで記憶喪失に。ここからみゆきの人生は一気に転落していきます。婚約者の牧村(以後、やっくん)は、みゆきに対し「そんな汚れた体では誰ももらってくれない」とゲスな発言をし、婚約破棄を迫ります。さらに、彼女が幸せになることを許さないと脅しまでかけてきます。この時点で、やっくんは完全にクズキャラに確定です。
実は、この事件はすべて計画されたものでした。みゆきと同じ銀行の行員・小百合(田中美奈子)とその恋人である拓哉(吉田栄作)が仕組んだ罠だったのです。二人は、みゆきの実家の資産である10億円の土地を狙い、彼女を精神的に追い詰めて横領に導こうと画策します。
みゆきが深い関係になった拓哉は、ロンドンにいる父親の手術費用が必要だと嘘をつき、彼女からお金を引き出そうとします。さらに、小百合は、みゆきに不動産会社社長の米倉(辰巳琢郎)の多額の預金について匂わせ、彼女を誘惑します。実際には、米倉は小百合の愛人で、彼女もまた米倉に対する復讐を計画していたのです。
結果として、みゆきは1000万円を横領し、すぐに逮捕されてしまいます。
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