ある田舎町の駅前スーパーには、よく利用される駐車場があった。駅前という立地から、買い物客以外も利用することが多く、「買い物以外の利用はご遠慮ください」との看板があっても、短時間の利用にはお咎めなしの空気が漂っていた。しかし、ある時期から迷惑なDQN車が停められるようになり、駐車場の利用者たちは頭を悩ませることになった。
DQN車は大きなミニバンで、朝から晩まで駐車場に居座り続ける上、斜めに停めることで3台分のスペースを占拠していた。
その駐車場にはもう一台、名物車があった。それは毎日買い物に訪れる推定80歳のおばあちゃんの軽自動車だった。おばあちゃんは運転は上手だが、駐車が苦手でいつも斜めに停めていた。しかし、軽自動車ということもあり、被害は少なく、買い物が終わればすぐに帰るため、大きな問題にはならなかった。
おばあちゃんは誰にでも挨拶するフレンドリーな性格で、私の娘も「ミラのおばあちゃん、いるねー」と会うのを楽しみにしていた。
しかし、ある日事件が起こった。
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